BMI(Body mass index)って知っていますか?ダイエットをしたことのある人なら1度は聞いたことがあるのではないでしょうか。BMIは肥満度と健康度を図る基準として、広く活用されてきました。
たとえば、健康診断では肥満度を図るときの基準であったり、また体重計にはBMIを自動で計算してくれるものもあります。
ちなみにBMIは以下の計算で求められます。
BMI=体重kg ÷(身長m × 身長m)
例えば、体重が50kgで身長が150cmの場合、以下のようになります。
50(kg) ÷1.5(m) × 1.5(m) = 22.2
身長はセンチメートル(cm)ではなく、メートル(m)単位になるのがポイントです。
BMIの正常値と肥満値
疫学調査からBMI=22の人は、高血圧、肝障害の有病率が低いことがわかっています。そのため、健康診断やスポーツジムなどでは、BMI=22を目指しましょうとアドバイスされます。
一方、BMI=25以上になると肥満と判定さます。
BMIの嘘
BMIが25の場合、肥満と判定されますが、実は、長生きをするのはBMI25~26の人です。これは統計学的解析から明らかになったものです。
・有病率が少ないのはBMI22
・肥満と判断されるのはBMI25から
・長生きするのはBMI25~26
これらを並べるとなんだか、矛盾しているようですが、どれも正しい統計結果です。
結局、BMIではよく分からない!
広く一般的に活用されているBMIですが、上に書いたように、どの数値が良いか、断言できません。「BMI22~25くらいが良い」というモヤっとした目安でしかないのです。
さらに、BMIには大きな欠点が1つあります。
それは、
筋肉量や水分量を計算していない
BMIは身長と体重で計算するため、体格を判断するには不十分です。例えば、ボディービルダーのような筋肉隆々の人と、マツコデラックスのような肥満が同じ身長と体重だったら同じBMIの値になります。
それにも関わらず、BMI=25以上は肥満と診断されるのはおかしい基準ですよね。
BMIで判断するのはナンセンス
2000年以降、BMIで体格を図るのはナンセンスというのが常識ですが、あまり一般には浸透していません。古い知識があまりにも定着してしまっているので、医者の中にも、勘違いしている人がいるかもしれません。
まとめ
・BMIは体格指数をはかる目安として活用されてきた
・有病率が少ないのはBMI22。長生きするのはBMI25~26
・「BMI=22~25くらいがよい」という程度の基準
・BMIは筋肉量や水分量を計算しないので、肥満度は計れない